2010年7月5日放送分　「練り上げ」技法を駆使する陶芸家・印藤幸恵さん

 

大台町に住む陶芸家の印藤幸恵さん。
女性らしさを感じる色合いの作品はとても安心感を感じさせてくれる。
この作品達、実は「練り上げ」とうい技法で作られている。
「練り上げ」とは、異なる色や異なる種類の粘土を組み合わせて模様を作る珍しい技法のこと。
印藤さんは、この技法に魅せられ、独学で学んだ後に更なる追究を始め、国際アマチュア陶芸展伊万里で連続の特別賞に輝くこととなる。また、アマチュア陶芸コンペで優秀賞、東海伝統工芸展で受賞するなど、その活躍は留まるところを知らない勢いだ。
彼女のオリジナル模様は各方面で高い評価を受けている。

 

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印藤さんご夫妻	見事な作品たち	「練り上げ」技法の陶器
見事な作品たち	これは見事！練り上げ陶器	見事な「練り上げ」陶器
「練り上げ」の実演　１	「練り上げ」の実演　２	「練り上げ」の実演　３
あっと言う間に完成！	笑顔の素敵な印藤幸恵さん

 

 

技法の伝承に力を注ぐ印藤さんだが、大先輩の木工作家に「技術は後世に残すもの。感性は誰にも盗めないから自分で磨いていける」と叱咤激励され、「練り上げ遊糸文(ゆうしもん)」と「練り上げ畔路文(はんろもん)」が後に誕生することとなる。
写真でもお分かり頂けると思うが、とても笑顔が素敵な印藤さん、この笑顔の背景には、夫 友一さんの存在が大きいことが分かった。彼女の工房には、夫 友一さんのお手製道具が沢山並んでいて、「彼女のために少しでも」と照れながら話すご主人の横で、「24時間一緒なの」と微笑む幸恵さん。何とも微笑ましい姿だ。
ご主人は、運転手や助手、工具職人をもこなす”夫の鏡”そのものだった。

印藤さんはまた「多くの人に練り上げを知ってほしい」と体験教室も開いており、明るく、そして熱心に教えている。

 

熊野路・練り上げ陶房「幸翔窯(こうしょうがま)」
代表：印藤幸恵さん
三重県陶芸作家協会会員、日本工芸会研究会員